2015年11月26日

実力テストと実力社会(1) plus 満員御礼申し上げます。

定期試験は暗記の要素が大きい。
範囲が狭いというのが理由の一つ。同じ問題も多く出題される。

実力試験や会場模試、そして入試本番には範囲がない。
範囲はあるにはあるが広めである。
入試ならば教科書全部(のようなもの)が出題範囲となる。「(のようなもの)」とカッコつきで書いたのは先の学年の教科書に載っているような知識があれば問題の背景が少しは見やすくなり解くのがかんたんになるという要素があるからだ。(それでも先の先まで知っていないと問題の背景などなかなか見えるものではない。)

たとえば大学でやる数学の知識があれば大学入試数学の問題の意味がすこしわかりやすくなる。高校入試の問題は中学の教科書の知識で解けるように作問されているとはいえ、高校範囲の知識があればより機械的に解けるものが少なくない。

もちろん既習範囲の知識や公式だけで解くということにパズル的な頭の働かせ方を楽しむことや考える力自体を鍛えることのよさはあるのだが、こと入試に関しては点をとるのが目的なので正解に速くたどりつける解法の可能性に関して遠くまで広くまで知っていた方が有利である。

実力テストの話だ。
入試は少し遠い未来にある。備えるにしても想像するのが難しい。
まずは1、2年以内にやってくる会場模試で点数をとれるのが(入試本番での)実力のある人であるということが言える。そこで、模試で点がとれるようにするというのを目標の一部として普段の学習を組み立てている。

だから教材も全国入試問題の過去問を中心に組み立てる。小学生でも中1生でも高校入試や大学入試の過去問にたえず取り組むようなことをトレーニングメニューとしている。なるべく3年前から遅くとも2年前からは入試全教科において入試問題に毎週取り組むようにしている。たとえば東京都の子は東京都の入試問題を解けるのをもって単元の仕上げとする。そういうことを入試2年以上前から行うという準備の仕方だ。入試問題と早くから闘うことで入試に必要な水準を手と脳で感じ取ることができる。結果として、サバイバル能力が高まる。

実力テストの話をしている。
模試にも性格がいろいろあって教科書にない問題(考察問題、応用問題)を多く出す模試もあれば、教科書の類題を中心に出題する模試もある。

大学入試では学校別学部別に、一般に採点基準が全く異なる。たとえば京都大学や東工大は数学の採点が細かく厳しい。完答してはじめて満点がもらえるのは当たり前だが途中の思考過程も厳密に書いておく必要がある。同じ東大でも採点は学部別だ。高校入試の共通問題でも採点は各高校が独自に行っている。独自問題や選択問題を採用している学校なら採点基準はいっそう独自的である。したがって入試問題の意図を読まねばならない。点になる答案を書くのも記述論述問題では大事な要素となる。

実力テスト、模試を受けた場合は過去問と比較して出題の傾向と採点基準の類似性までは最低限見ておく必要がある。

間違っても偏差値だけ見て実力のあるなしを判断するわけにはいかない。高校生の模試結果を見ている。
採点の仕方がいろいろあるというのがはじめの感想。
採点結果さえよく見る必要がある。
記述の答案の場合、極端に書けば文字が読みやすいかどうかさえ採点に影響する。

全統記述模試、全統マーク模試、駿台全国模試、医学部模試、大学別模試がかえってきた。実力判定の要素の一つとして答案をよく見ておきたい。

高校1、2年までの学習はインプットさえできていたら一定の結果が出る。浪人生も模試に合流していないので高い偏差値が出やすい。

一方、高校3年生の模試は浪人生も混じり、範囲も広く、問題も定石だけでは解けないようなものも出題される。
ここではじめて実力が見えてくる。
高校2年生の秋の模試まででは逆に実力はほとんど見えない。

高校生だけでなく中学生も模試を受けてかえってきている。
学校でも実力試験があった。そちらもかえってきている。
本番に問題設定が近い場合、結果が入試での実力を占うということはできる。
問題設定が似て非なる場合、つまり設定が異なる場合は、その模試で本番を占うことはできない。
過去問で何点とれるのかを見た方がよいということになる。

流れで模試を受けた場合が多いだろう。自動申込だったなど。その場合は本番の過去問と見比べる。問題の作成法が似ているのなら、実力(入試での得点力)がわかる。
似ていない場合、似ている模試か過去問を別にやるのがよい。

合格最低点が公表されているので去年なら合格だとか不合格だとかまで詳しくわかる。
似ている模試なら本番に近い母集団の中の順位などもわかってよい。

実力テストを受けてはじめて見えることがいっぱいある。

さて、実力とは入試での得点力のこととここで定義している。
たとえば同じ国立医学部でも受験教科も違えば問題も違う。
二次試験に理科があるところ、ないところ、年齢制限あるなしなどさまざまな差がある。

あくまで自分の受ける学校の試験問題で点数をとる能力(ポテンシャル)を実力と呼んでいる。
入試一年前は過去問を30年分くらいはやりたいので、学校を決めるのは遅くとも1年前くらいになるように指導している。

インプット期とアウトプット期では学習姿勢を変えたほうがいい。
インプット期は定義の確認、記憶、定石の習得に重きを置く。公式があればなぜをとことん追求する。
深い理解と確かな記憶を心がける。性格差が定着差になりやすい。
丁寧に正確に当たり前のことをバカにせずちゃんとやるように指導する。粘りがものを言う。
きちんとやれるようになった子は結果を出す期間。

アウトプット期は、下書きの仕方、解法の可能性、解法の選択肢、なぜそう解こうとするのか、どう解くと速かったのかなど得点力アップを意識し常に入試問題を想定した学習をするようにする。ここは指導力の差が出る期間。受験生が過去問研究のすべてをぶつけながら問題と闘う期間。過去問でとれるかとれないか、苦しい期間。
押しても押しても進まないように感じることもある。
やってもやってもとれぬと苦しさもある期間。ここは解法の必然性を考え抜く。問題を作成した人間と解答を作る受験生の真剣勝負。

そう思っている。

話戻して、実力試験。いろいろあるが、入試問題と比べてしっかり活用すれば得られるものが大きい、という話を書いた。

最後に、どんな模試でも結果がよければ自信になる。
修造さんに「きみはできる、きみはできる」といっぱい言われたときみたいな前向きな気持ちになることもひょっとしたらあるだろう。
「やればできそうだ」と思い込むきかっけにもなる。受けるときはどんな問題でも諦めずに取り組むといい。

大どんでん返し。
模試よりもっと役立つものがあるのだよ。
それが過去問。
そのときの合格者の点数と比べてごらん。
よくわかるから。

ベビーブームの頃と今では人間の数が違う。
センター試験がなぜ複数回になったのか考えてみてほしい。
それは、受験生の数が減ったから。
代わりに受験回数を多くして得をするのが誰なのか考えてみたらよいことだ。

大学に競争で、自助努力さえしたら入れるのが日本の教育のここまではいい点だった。
この方向性が変えられる力が働いている。

実力のあるものが実力で評価されたいなら実力で判断する機関を探してそこを目指すのがいい。
そして実力をつけてまた次の世代のために実力社会をつくっていくのがいい。

そう思っている。

plus 教室の話。
来年度以降の予約を多数いただき今年も来年度も満席御礼となっている。とくにウラウラと東大一橋、医歯薬受験準備へ向けてという方が多い。熱い期待を感じ取る。
ありがたいこと。

(中学生、高校生の新規の募集は停止中です。中高生はすべて小学部からの持ち上がりの方のみとさせていただいております。ウラウラお茶コース(浦和、一女、大宮、お茶)、東大京大一橋お茶コース(そのまま)、医歯薬獣医英数コースも同様で受付は終了しております。それから小学生は全員セルフラーニングコースからしかスタートできません。その後変化があれば対応しますがまずはセルフラーニングができるようになってください。逆に「セルフラーニング◯」が身についている場合はすぐに「セルフラーニング二重◎」へ向けた指導を開始、志望校別指導も重ねてスタートいたします。以上です。)










posted by 花波 ヒカリ at 17:37| 考える帽子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする