2017年03月16日

コーチ・えのもと(17)

365かける2といくらかの歳月をかけて毎日まいにちコーチえのもとがぼくらに教えたことはテニスであるとばかり当時は思い込んでいた。

ぼくの練習メニューの1つめだったスマッシュは250本が日課だった。1本でもネットにかけたり的から外したりしたら1本目から数え直しだった。

彼は打ち方についてしゃべりかけながらぼくらにたくさんすぶりをしてみせた。

スイングや身体の動きに関してはゴルフと野球と卓球の話が多かった。
テニスもゴルフも野球も同じこと、というのが彼の持論だった。

クラブとバットとラケットで身体の使い方が同じだという彼の理論が正直なところ、ヴォクは今でもよくわかっていない。


彼はぼくらにてっきりテニスを教えてくれているのだとばかり思ってた。
でも違った。

いまになって思えばそんな技術的なものではなかった。すぶりにごまかされていた。

実際彼が球出し以外ではラケットをもつことはなかったし彼はテニス初心者でフラットにラケットを持つことすらしていなかった。カットボールしか受けた記憶がない。

彼のベンチにはテニスの本が置かれていて、彼が折り目をつけたドッグイヤーのページを開いて確認するシーンを目にすることは少なくなかった。

彼は一日の終わりにはいつも筋肉痛だったんじゃないか。
あんな下手くそな手打ちで何百球千球も球出しのため打っていたら肘も肩もがいたくなったに違いない。そのそぶりすら見せなかったけれど。


彼はぼくらにいったい何をしたかったのだろう。
その問いがいつものように気になって仕方がない。


耳にタコができるくらい聞かされた「30になったらわかるからやれ!」の言葉を信じやったが、わかるまでに15年も必要なかった。

18歳になるまでにはそれはもうぼくらの信念になっていたんだ。

成し遂げるための方法がそのことを除いて他になにひとつないということは、もはや疑いようのないくらいにまでしみついていた。

コーチえのもとはぼくらにテニスを教えてくれた(ように見えていた)。
そしてすべてを教えてくれた。
ついでに少しだけ筋骨たくましくもしてくれた。

コーチえのもとは、ひとつの物事に打ち込むことをぼくらに教えてくれたんだ。
ボールの打ち方なんてもんでなく。

夏休みになると練習はいよいよ本格化した。練習スケジュール表などというものはない。休みという文字はコーチえのもとの辞書に存在しなかった。

雨のたまる日以外は朝6:00からボールが見えなくなるまで毎日外のコートで練習、大雨でコートに水たまりが多い日は自主練を体育館でやった。
夏が来るとまだ暗い空の下、自転車をこぐ田んぼのあぜ道の記憶があの草の匂いとともによみがえる。

帰りはもっとまっくらでハンドルが曲がってライトをうまくさせずよく田んぼに落ちた。足ががくがくで自転車をこぐ力も弱々しい。

ほっとするのは12:00から13:00の休憩のときだけだった。
喉がかわきすぎておにぎりひとつ食べるのがやっとで繰り返し繰り返しポカリスウェットを飲んだ。
そして階段の陰で空を見上げた格好のまま目を閉じてとにかく休んだ。
もうこのままずっと休憩だったらいいのにと思っても13:00になると集合〜〜〜の声をかけねばならなかった。

コーチえのもとがぼくらに挑んだ闘いは夏の猛練習だった。

一日経つごとにぼくらはたしかにうまくなった。

あのときだ。練習すればするだけ絶対にうまくなるということに気がついたのは。

家に帰りつくと地下から出る水のシャワーを頭にかけた。
まるでスイカを冷やすみたいに長い時間水のシャワーをかけた。

夏休みに、部員の全員がテニスのフォームが同じようになり程度の差はあれみなうまくなった。
程度の差はあれみな真っ黒の肌になった。

夏の試合でも、日により焼けているチームが勝った。
あれだけ練習して負ける方がおかしいと誰もが気合でボールを打った。

負けるわけがなかった。

posted by ヒカリ at 15:13| コーチ・えのもと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北辰テスト結果平成29年度新中学3年生3月はじめての模試の塾内平均

新中3生の受験していた模試が返ってきた。

教科 得点 偏差値 目標差異
国語 70.0 61.1 △8.9
数学 70.6 63.4 △6.6
社会 70.9 62.9 △7.1
理科 73.6 63.9 △6.1
英語 85.1 64.3 △5.7
5科 370.1 64.9 △5.1

英語以外は数字を作れていない。英語以外はまず素点がとれていない。9月までに到達すべき数字から大きく離れている。
これだけ高校入試範囲を練習した国語の結果が出ていない。
目標差異△8.9
計画の軌道修正。9月の模試までになんとかするしかない。9月までに到達したい。古文のプログラムも7月に前倒しスタートすることにする。電子移動反応(酸化還元反応)や運動とエネルギーと仕事などの予習ラインが崩せないので4月スタートの可能性は低い。ずっとこの国語の原因を考えたが、英数は高校内容をやっていることが多いのに対して国語は高校入試レベルまでの読解の土台づくりに専念してきたことが思い当たる。長い文を短い時間で読み解くために15分で大問を解くということ。そして古文を前倒し7月開始ということ。

5科目も目標偏差値70との差異、大きくマイナス。
9月までに解けない問題をも気合いで解けるようになるためには、その問題にアタックするだけの時間がないとならない。4、6、7月の本番を受けながら余剰の時間を作り出せるように変化しないといけない。偏差値はここから9月までに1から2ポイントずつ高めていくのが目標となる。とくに国語は2ポイントずつでは足りない。まずは4月。ここで基本固めMクリアprogramの成果を出す必要がある。

読解スピードアップ。
シャーペンの芯を繰り出す速度アップ。
シャーペンの芯を折ることなく書く速度を上げる。
消しゴムを使う速度を上げること。
全体として9月までにスピードアップしていかねばならない。

1にスピード、2にスピード、3、4がなくてGoGoGo!

問題用紙と結果とにらめっこしよう。
書かれている志望校は覚えた。

2回目4月では結果がかなり変わるだろう。9月とではまるで違った結果を手にすることになるだろう。
とくに初戦と2回目(北辰テスト4月)では力の出し方も変わってくる。春休み丸ごと1つも時間差がある。
学力の土台がたとえ同じでも力の出し方で結果を変えられる部分がある。次回のテーマはそこになる。

試験中どの瞬間に集中したらよいのか、復習すれば見えてくるはず。

どこで急げばよいのか。
どこでゆっくりにしたらよいのか。
何番から解けばいいのか。
問題文はどこを読めばよいのか。
問題文はどこから先に読めばいいのか。
答案用紙に書くタイミングはいつがいいのか。
どんな問題を飛ばせばいいのか。
どんな問題で粘ればいいのか。
チェックはいつするのか。
問題用紙につけるマークにはどんな種類があるのか。
いまの自分をこえてゆけ。Clear myself.



6BBF164E-109F-44D2-99F9-1D13D0EA5D08.jpg



posted by ヒカリ at 12:57| 北辰テスト結果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月08日

中2 3月北辰テスト plus 新中学1年生がシラバスをもってきた。

必修ではなく希望参加とした先日の北辰テスト。
部活動でどうしても参加できない1人を除いて全員が受験した。
スタート地点の確認となる。志望校はここで書いたのが本意だろう。
MC復習を始動した。今後どこまで昇ることができるだろう。定置網勉を実行できる段階に来ている子が多い。
全員がそうなるように導くことだけ考えている。



ある貴婦人がファラデーのコイルの装置を見て尋ねた。

「こんな装置が何の役に立つのですか?」電気の研究がどんな役に立つのかと彼女はファラデーに尋ねた。

ファラデーの答えは、「おくさま、生まれたての赤ん坊がのちにどんなに立派な人物になるかもしれないということをご存知でしょうか。」

実話かどうかは知らないが、好きな話。


plus 定期試験の範囲表の100倍大事なもの。

それがシラバス。

シラバスについては何度か書いた。足音検索ボタンで見る限り結構書いたようだ。

新中1生が春から進学する公立中学校のシラバスの写真を送ってくれた。

おかげで予習を同じ順序でできて計画が正確にたてられる。

社会は地理スタート、理科は植物スタート。

順序良く予習をできる。早起きは3問のトク。


独学できるくわしい参考書とシラバスがある。勉強はそれでできる。

シラバスは学校の進度。

白いバス、シラバス。

白バスに先行してマイバスを走らせる。




posted by ヒカリ at 11:08| 北辰テスト結果 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月02日

埼玉県 平成29年 2017年 公立高校入試 学校選択問題 解答

入試問題を解いた。出題内容は大きく変化し、良問がいっぱいあった。中でも数学の「2次方程式の解の公式」の証明問題(解の公式を導出)は非常によい問題であると感じた。高校数学をやっていた受験生にとっては平方完成ははじめの方に出てくる基本的な操作だが、ここを聞くということは今後もなぜを考える問題を出題するということの宣言となっている。
解の公式の導出はほとんどの本に掲載されているものだ。光の指定図書でもp.70に掲載されている。解の公式をまるで円の面積の公式と同じように無条件に暗記して使っていたのかそれとも、どうしてこんな公式ができたのかと「なぜ」を繰り返していたかの普段の差がここで出ただろう。実に鋭い問題である。ご丁寧に1つ前で平方完成のヒント問題まで付している。なんとも練られた良問ではないか。高校数学1Aでは放物線の頂点を求める計算でまったく同様の計算がいつも出てくるのでそこをやっていた人にとっては簡単だったかもしれない。

導出問題はまた出るだろう。たとえば円周角の定理の証明、中点連結定理の証明、扇型の面積公式の導出、(x-a)^2公式の図形的な証明、正20面体の頂点1つに集まっている面の数の説明なども今後出題されることがあるだろう。このような出題方針は来年度も続くといいな。

今年の数学は空間図形、整数問題など難度のある問題をきっちり出題した。何より無駄に易しい問題を省いていたのが最大の特徴となった。東京都に続いて空間図形は大問で出題された。過去10年を考えるとこのことは1つの出題方針演説である。折り紙図形数学問題の終焉。
来年度も円図形(今年は大問2の中の小問扱いだったが直角三角形をつくるこの頻出テーマは大問に昇格していてもおかしくなかった)、空間図形(大問2の中の小問の折り紙、埼玉折り紙がまさかの降格とは!)、整数問題の出題は十分に予想しておこうと思う。空間図形の中でも本年の大問のそれのような対称性に着目する美しい問題、立体の切断面を描いて考察する問題は今後の重点になるだろう。

英語は予想通り読解問題が少しだけ長くなった。ついに、英語長文読解問題と呼べるくらいの入試問題になった。来年度も続くとよろしい。
共通問題と共通問題(ん?)のリスニングは12分51秒と例年並み。スピードも例年並み。小問6番のスピーチのテーマとして先生が勧めたものは発音が特殊で聴き取りにくい人もいただろう。traditional (         )だったが、節分が何なのか考えたら想像で書けるかも。
共通問題大問4との共通問題となった選択問題英語大問2番は対話文読解問題で本文が用紙1枚からはみ出たという長文化宣言になっている。
用紙1枚に収まる英文だけを読むのでは長さが少し足りなくなる。少し長めの長文を読む練習をしておく必要が出てくる。高地トレーニングとして1枚半から2枚程度の対話文、1枚半程度の長文を読解する練習(たとえば今年の東京都の共通問題くらいのものを読み込むような練習)が理想的か。

出題形式が変わった英作文。
ここに書くのははじめてだが、ヴォクは英作文を5文でなく6文、7文書くように伝えてきた。10年間そう伝えてきた。共通問題の英作文問題が今年もそうであったように「5文以上の英文で書きなさい」が問題である限りヴォクの伝える書き方は変わらなかったろう(変わらなかっただろう)。
採点結果(開示点数)を聞き、それを続けてきた。

しかしながら今年の選択問題の英作文では50words以上書く場合はさらに続けてもう1行(about 55 words)までしか書いてはいけないという記述量の上限がついた。素晴らしい問題設定だと思う。解答用紙を見て驚いた。
たくさん書いて内容点を稼ぐという戦略はもう使えない。
これからはズバッと書けということなのか。これについては出題意図をもうしばらく寝かせて考えることになるだろう。いずれにせよ上限までしか書けないことに変わりはない。直球英作文。

国語の古文は注が少なかったが本文が易しかったからだろう。漢文を絡めて出題するという点は来年度以降も続くものと思われる。

いくつか特徴的な問題をピックアップする。 

数学大問4の関数。去年の千葉県前期との類題で動点を座標で置くだけの定番。ただし一発公式が使いにくいように少しだけ工夫されている。昨年までの美しい図形的な関数問題に比べると今年はひねりが感じられなかったのが残念。ウラウラは高校数学まではやっているので1/2bcsinθなどは演習時から使っている子が多かった。公式を持ち出すまでもなく1角共有2三角形の面積比がad:bcになるのは頻出構図だけれど。
4971C41D-40F1-4EF3-8F20-64D81C3F365F.jpg
数学大問5の空間図形。(この図などを書いたシャーペンはチャクテビガ)
CD44046B-A795-4DB2-9DEF-237FF9633509.jpg

社会地理の統計データは上位3県、上位3か国をとくにチェックする。

E53128C6-E8CC-4128-8AF8-398542484179.jpg
化学の溶解度は溶媒たる水100gに溶ける質量であるから、そのまま、100g、10gの水に溶ける溶質の質量を考えればよい。勘で0.34とはふつう書けないから記述である必要性に疑問が残るが溶解度の定義を正確に述べられるかを問うたのだろう。この小問4点のうち内訳は2点、2点とするのかどうか採点基準を知りたい。

全体としては実力を測定しやすい適度な難度の数英、長くなってじっくり考察して書ける理科社会を含め科目のバランスもよくなり入試問題として良質なものになっていた。
うれしい改良だ。出題方針の公開が楽しみ。

国語作文のように過去10年となんら変わりばえのしなかった問題についてはノーコメントで了。

入試問題へのリンク

埼玉県立総合教育センターによる入試問題解説へのリンク→入試問題解説平成28年度表紙 国語 社会 数学 理科 英語(埼玉県立総合教育センターのHPより引用)

 


posted by ヒカリ at 22:21| 浦和、浦和一女、大宮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする