2016年01月20日

新しい練習相手としての過去問。 plus 「インクのいらないペン」plus ウォータードリッパーで淹れる水出しコーヒー

過去問は受験勉強におけるスタートでありゴールである。
受験勉強は過去問に始まりがあり、過去問に仕上げがある。

ゴールは入試本番で当日スコアをたくさんとって合格することだ。
これは入試を受ける以上、変わらない。

スタートは入試問題を知ること、早く封を開けるべきだ。なんだ? こんなのなの? えっ、これで何点とればいいの? 発見がある。

トレーニングは入試問題を知り尽くすことだ。入試問題は過年度のものとの類似性があまりに大きく、知れば知るほど定石が見えるようになる。

得点力がある人は、科目自体の知識と技術のある人、それから過去問に精通し流れを知っている人。

スタートに戻る。過去問がわかるまでは教科書と入門書を読み込むしかないのだからスタートは過去問がわかるまで単元を学習するということになる。

千葉の子は千葉の過去問が解けるまで、東京の子は都の過去問が解けるまで、独自校入試の子は独自校入試の過去問が解けるまで(日比谷、お茶など)、埼玉の子は埼玉の過去問が解けるまで。同じく、東大東工大一橋の子は東大東工大一橋の問題が解けるまでというのを単元、分野、領域学習のゴールに設定している。すべての過去問は単元別難度別にフラグを立てて整理してあり、易しいものから難しいものへと順番に練習メニューを組み立てている。

過去問がわかるだけでなく今度は自分でささっと解けるようになるのがいちばんの練習メニューなので、過去問自体に学ぶのは受験勉強のメインになる。

かくして受験勉強は過去問と向き合い続けるのが基本となる。

過去問に学ぶには。
過去問は2度解けば学びは1回目の2倍以上のものがある。過去問演習をする際にはまずは10年分を深くやり込むのが基本戦略となる。20、30年分やり実戦模試をやり予想問題をやりと手を拡げる前に、10年分が完璧に解けるのか?と自問自答するべきだ。30年分40年とやるのにもその上でなら意味が出てくるというもんだ。

入試問題というものは2回目に解くときには1回目と違って視野が広がっていて、一段高いところから問題の設定を眺めることができる。同じ解くでも深い理解に到達できる。結局この問題は何が聞きたかったの?というところにまで考えが及ぶようになるのも2周目以降の話だ。また2周目以降は他の年度で出題されていた知識との関連性がわかるので、分野単元における出題意図も一層理解が深められる。
だから過去問10年分は最低2回以上解けばいい。受験前最後の1年はそういうことに時間を使える。それはそれでいいのだが。

ただ過去問をポンと渡して解くということを実施してもささっと解いて満点をとって、それで終わってしまう。
なぜなら子どもが勝手に入手してもう解いているからだ。一度解けた状態の子にただ再度解いてというのでは機会の損失。別解を鑑賞するための趣味的なクラブではない。年間48回、96回の授業チャンスは最大限に生かしたい。

何年か前に過去問が10年分以上終わっている子、1年間かけて40年分解いている子などもいるので、そのまま解いてくださいというのでは、授業でやる意味が半減する。

そこで、追題して出題する。
もしくは改題して出題するようにしている。

よい問題には背景があり、多くの周辺事項を巻き込んでいる。拡げること自体は容易い。
しかしどこに向けて拡げたいのかが明確でなければならない。許されるなら過去問の改題追題では拡げるよりは深めたい。

新しい問題を問題として立てるのはなぜなのか。
その問題を立てたことにどういう意図があったのか。
どんな技術を高めたくてその問題を出すのか。
戦術は戦略に従う。問題も、到達したい技術目標に従って作成し出題している。

去年までの改題にさらに今年は改良を試みて改々題として作成する。
かくして10年もののかいかいかいかいかい問題みたいなものができあがってくる。
かーいかいかい愉快痛快改題は怪物くんばりのボリュームになってしまう。

改題の作り方には大体7つの工程がある。
1、ためしに思いつく限りの追題を作成する。

2、ためしに自分で解いてみる。

3、ときに思ってもみない良問に出会うことがある。改題がよいとすればそれはもとの入試過去問題が優れていたからだ。

4、改題同士を比較検討し統合したり融合させたりすることを試みる。

5、最終的にBESTと思われる問題にし誘導を調整し、問題の難度を調整する。

6、B問題用、C問題用、D問題用の3段階に設定し作成としては一旦終了。

7、子どもの答案用紙を見て調整し仕上げを行う。


以前やった問題でも新しい設定に焼き直して新たな問題に取り組むことができる。
問題を練るのが楽しくなるのももとの入試問題が優れているからであって、過去問のおかげで練習メニューが充実する。慣れてくると問題を作ることもできるようになり時折、「こんなの作ってみました」と持ってくる子がいる。

過去問に感謝しながら過去問を解き倒したい。

センター試験が終わった。最終模試も間もなく終わりを迎える。

いよいよ残すは本番あるのみとなった。
本番の試験で当日たくさん解くために、ためてためて、力をためて。

Plus
ヴォクの仕事は過去問を追題、改題している時間が非常に長く、毎日数時間問題を作成している。
本棚には全国の過去問(もとの入試問題)が約40年分ほどあり、全国の高校、全国の大学などの主要なものが各教科ほぼ揃っている。

さらに入試問題を改題した問題ファイルが単元別、分野別にあり、単元と難度を入力すればセレクトされるようにライブラリになっている。問題はルーズリーフに閉じ、エクセルで年度や難度を管理している。

せっかく集めてきた入試問題と、格闘、作成し続けてきた問題改題のライブラリがなくなればヴォクは仕事を続けることはすぐにできなくなる。

ヴォクの場合、もっとも重要な資源は過去問と改題にある。
たとえば木のペンの職人さんは素材の杢や素材の金属部品に相当のこだわりを持つ人もいることだろう。ペンにも金具、木、シャーペンの芯の機械、つけられる替芯の種類など多種多様のポイントがある。

木の加工技術にこだわりをもっておられる方もいるだろう。
木の強化にこだわる方。木肌の表面の美しさにこだわるお方。
木肌の調整(木自体の肌さわりを残すのか調整するのか)であったり漆塗りであったり拭き漆仕上げであったり、シャーペンの機械部分であったり木の杢であったりこだわりは人それぞれあるだろう。

同じペンの金具でも銅がいいという人もいればチタンがいいという人もいる。
シャーペンの芯の太さが好みに応じて変えられるような仕様にすることにこだわりをもっている方もいる。

毎日公園のベンチと木のテーブルを布巾で掃除しているおばちゃんはどんなところにこだわりをもってやっているのだろう。

ヴォクの場合は、教材の中の、入試問題の素材とセレクトにこだわりをもっている。入試問題の倉庫がそのしるし。入試問題が集まっていてそれを整理してセレクトして精選して。

はじめ入試の問題は人間が作った人間を測る道具であったのだろう。確かに入試の日にはそれはそういう目的をもって使われる。しかしよい入試問題は日々の学習において、学習者が思考を深める最高の教材になる。

過去問は入試本番までに教科の知識と技術を磨く日々の練習相手であり、過去問は合格点を取るための練習試合であり、過去問は入試当日の現在形の入試問題を解くときの併走者たるだろう。

Plus
IKEAのスタンディングディスクで作業してみた。なんだかめっさいい感じだった。腰にも優しく集中力も増す。そもそも教材を作るときに床に正座して机の上のMacに向き合うという生活自体を見直すタイミングだ。
何個買おう。一晩寝かして検討だな。

Plus
ナプキン 4EVER CUBAN フォーエバーキューバンの書きごこちがゴイスだ。2ヶ月ほどつかってみて大好きなボールペンの黒を使う必要がもはやなくなってしまった。このペンにはまずもってインクもなければ替芯もない。半永久的に描きまくることができる。替芯の残量を気にしなくて済むし低コスト。
それでもめっさ好きなカーリー杢の木軸のペンにはいつも触れたいので今までのボールペンも使うが、代打で使うという結果になってしまった。Signoのペンでものを書いたとき以来の衝撃。なんといってもゴイスなのは、
筆圧によって薄く書くも濃く書くも自在にできるペン(みたいな摩擦筆記)。 えんぴつかっ!鉛筆かっ!
おまけに楓って。

plus ウォータードリッパーで水出しコーヒーを淹れてはじめて飲んで以来、コーヒー革命が起きている。ヴォクの中で。
ヴォクの中心で大声が叫んだんだ。うまい。いや、叫ぶゆとりなどなかった。ごくごくごくごく、息をつぐ間もなく、まずは飲み干した。
なんてうまいんだ。

その後いろんな落とし方、挽き方、蒸らし方を試している。心はキュリー夫人。

きょう現在で、水1滴を細かく挽いた粉に1.6秒で落とす淹れ方がうまい。
1.6秒/しずく ということだ。そういうことなんです、ええ。